クライミングが上達するための十のヒント

アーカイブ:イタリア語版の公開日は2020年2月7日です。

シーズンの初めから苦戦しているボルダー課題やルートを、トップクライマーが軽やかに登るのを見ると、少し悔しくなる一方で、自分が何に取り組むべきかを知る機会にもなります。「トップクライマー」を特徴づける十の点は、私たちのクライミングを変えるために取り組める十のヒントでもあるのです。

 

 

10 – エネルギーを配分する

 

私たちは一時間もすると疲れ切って帰りたくなるのに、経験豊富なクライマーはどうしてジムで延々と登り続けられるのでしょうか。ルートやボルダー課題の核心でもわずかな力を残せるようにエネルギーを配分することが、ジムでの夜や岩場での長い一日を元気に過ごす鍵です。省エネルギーで登るほど次のトライに使える力が増え、挑戦できるボルダー課題やルートの数も増えます。このリラックスした滑らかな登り方への第一歩は、ホールドをどれほど強く握っているかに気づくことです。持ちやすいホールドでも握りすぎていないか、足の支持をもっと使って腕を休められないかを意識してみましょう。

 

 

9 – ホールドを生かす

 

知らないホールドに手が届いたとき、その形に合わせて指を調整することは少なく、最初に直感的につかんだ持ち方を続けがちです。理想は指を少しずつずらして持ち方を「調整」し、最もよい角度を見つけてホールドを生かすこと。経験豊富なクライマーは、うまく持ち直してホールドを最大限に使う技を見せてくれます。できるだけ速く上へ進もうと焦らず、持ちやすくないと感じたら別の持ち方も試すことを忘れないでください。

 

 

8 – いつも正面を向いて登らない

 

初心者と経験豊富なクライマーの目立つ違いは、壁に対する体の位置です。特殊なムーブが必要な場合を除けば、経験者は常に体を横に向ける動きを活用し、壁の傾斜が強くなるほどその傾向が増します。自分の限界より十分に易しいボルダー課題を、まず正面を向く動きで、次に横向きの動きで登ってみましょう。疲れが少なくなり、登りがずっと滑らかになって、足もより高く上げられるはずです。そして、自分がうまくなったように感じられるでしょう。

 

 

7 – 手より先に足を動かす

 

初心者とトップクライマーのもう一つの大きな差は、どんな動きでも、その始まる場所にあります。初心者は、特にすでにある程度の体力がある場合、まずできるだけ高いホールドをつかみ、その後で何とか足を引き上げようとしがちです。本来、動きは足を丁寧に移すところから始めるべきです。この技術は練習で身につけられます。バランスの崩れる動きで次のホールドに手を伸ばす前に、動かさずに残している手と反対側の足を上げてみてください。小さな工夫が大きな変化につながります。

 

 

6 – 多彩な動きで登る

 

中程度の難しさのボルダー課題やルートに取り組むトップクライマーを観察すると、意外な姿勢で引っかかり、かかとやつま先を使ったり、両手のダイノや動きの途中で両手を同じホールドにそろえるマッチなど、さまざまな技を繰り出したりしていることに気づきます。いろいろな技術を学ぶと登りに彩りと楽しさが加わり、それだけでなく、ほかの方法ではできないムーブの解決にも役立ちます。

 

 

5 – リラックスして登る

 

限界のルートの核心を試している最中にリラックスするのは無理でも、強度の低い部分では呼吸とアクティブレストに集中できます。リラックスはエネルギーの配分と密接に関係しますが、体重をしっかり足に預け、腕を緩めて力みを解くことも意味します。例えば定番のカエルの姿勢は、重心をとても低く保ち、両腕を伸ばしたまま交互に振って、両方の腕を休めるのに適しています。易しい区間をよい呼吸で登れば、ルートやボルダー課題のより厳しい区間へ、体も気持ちもフレッシュな状態で入れます。

 

 

4 – 試す前にムーブを観察する

 

新しいムーブを試す前に、経験豊富なクライマーは長い時間上を見ています。競技前に選手たちが次に待つ動きを予測しようと集中する、あの独特な写真がその証拠です。競技者だけに必要なことのように見えても、普通のジムでの夜にも大いに役立ちます。最初の四手でマットに戻ってしまうのを防ぐためにも、また岩場ではなおさら、史上最難のルートに挑むのでなくても有用です。必要なホールドやスタンスを探すなら、スリッパを履いているうちのほうが、スラブに張りついて手で2 mmのエッジを持ちながら見つけるより、ずっと楽なのは確かです。

 

 

3 – 限界のムーブを試す

 

熱心にトレーニングするクライマーの「デカルト的な方程式」は、レベルが上がるほど極端なことを試すようになり、つまり頻繁に落ちるというものです。初心者はごくもっともな理由から、通常は自分にできるムーブを試し、動きで困るとクライムダウンすることが多いものです。このやり方は十分に理解できますが、ある段階では新しいムーブを試すことが役立つ場合もあります。新しいとはとても難しいということ、そしてとても難しいとは、最初の十回や十二回のトライで落ちるかもしれないということです。これは、今ははね返されるムーブで上達する方法の一つです。

 

 

2 – 足を正確に置く

 

ここはよいクライミングの基礎です。足の使い方を十分に身につけなければ上達できません。クライミングシューズのわずか数センチを小さなスタンスにどう置くかによって、絶対的な安心感にも、ひどく不安定な感覚にもなります。つま先でしっかり押すこと、スラブでふくらはぎを疲れさせないようにかかとを低く保つこと、効果的なヒールフックの角度をつかむことは、できるだけ早く身につけたい技術です。

 

 

1 – 流れるように登る

 

これはここまで挙げたことのまとめです。これらの洗練された技術は、より調和の取れた、見る人に美しく、登る人に効果的なクライミングにつながる可能性があります。滑らかであるとは、ためらって動きを途切れさせないことでもあります。求められる技術的な難しさだけでなく、登ろうとするかしないかを分ける、心の不安も扱えるようになることが必要です。

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