Oliunìdの仲間たち
2025年10月7日
Elias Iagnemmaに聞く、難関ボルダーと新しいライン、登る喜び


Elias Iagnemmaは、イタリア中部のボルダリングの発展を支えてきた才能豊かなクライマーたちの故郷、アブルッツォ州の出身です。世界屈指のボルダラーである彼は、Nalle Hukkataivalが初登した伝説的な9A課題Burden of Dreamsを3人目の再登者として登り、長年の努力にふさわしい国際的な評価を得ました。
グレードだけでなく、新しいラインの初登や、まだ知られていない岩を紹介することにも情熱を注いでいます。今年は故郷アブルッツォ州のTintoraleで、イタリア初の9Aボルダー課題The Big Slammを初登しました。
Eliasにとってクライミングは、人に見せるための結果だけではありません。自分自身を成長させる機会でもあります。その考え方から、今回の対話を始めました。


TintoraleのThe Big Slamm(9A)を登るElias Iagnemma
Elias、こんにちは! 最近どこへ行き、何に取り組んでいたのか、まず教えてください。
こんにちは! 夏の大半は、何年も取り組んでいるExodiaに費やしました。ピエモンテ州のRifugio Barbaraへ向かう道沿いにあるプロジェクトです。
長年あなたの歩みを見てきたので、Burden of Dreamsの再登やThe Big Slammの初登といった大きな成果から話したくなります。一方で、あなたは成績だけを最優先にせず、できるだけプレッシャーを感じずに登ろうとしています。そのバランスはどう取っていますか?
僕は屋外のボルダリングにプロ選手として全力で取り組む道を選び、幸運にもそれを実現できました。年月を重ねて、はっきり気づいたことがあります。毎日が最後の日かもしれないと思いながら、このスポーツの一瞬一瞬を味わいたいんです。だから成績よりも、その日にもらえる感覚や高揚感を大切にしています。難しさだけで課題を選ぶことはありません。岩の個性や形、必要な動き、場所、そして多くの場合はその歴史を優先します。グレードが重要でないと言うつもりはありません。課題を比較するために欠かせない、僕らのスポーツの一部です。ただ、選ぶ際に考える要素の中では最後に置いています。もちろん、無視はしません。


厳しい課題に挑む好条件。冬のセッションでのElias
どうしても登れず、プロジェクトを一時的にでも手放したことはありますか? そのときはどう感じましたか?
始めたプロジェクトを完全に諦めることは、僕の心を動かさなくなった場合を除けば、ほとんどありません。難しすぎて、その時点では登れずにいったん置いておいたことはあります。でもそれが限界を超え、もっと強くなって戻り、決着をつける原動力になりました。そうすれば新しい喜びを味わえます。
世界でも屈指の難関課題を再登するだけでなく、新しいラインも数多く初登しています。特に達成感が大きかったのはどのラインですか?
新しい岩を見つけ、その魅力を引き出すのが大好きです。僕にとって、それがボルダリングの本質です。何よりも、発見を共有してコミュニティに何かを残したいんです。最も大きな達成感を得たのは、TintoraleでThe Big SlammとGaneshを見つけて登ったこと。僕にとって、最も大きな構想を形にしたラインです。


Burden of Dreams(9A)を登るElias Iagnemma
シチリアには何度も足を運び、Bosco di Scoraceの新しいエリアの開拓にも協力していますね。中級者にはどの課題を勧めますか?
シチリアは息をのむほど美しい場所です。地元のクライマーは素晴らしく、温かく迎えてくれます。新しい岩の発見、エリアの整備、コミュニティを大切にしています。中級なら、7Aから7CのPendo、Ferretti、Sicilian Dreamをお勧めします。
ではBurden of Dreamsについて聞かせてください! ;) 多くの人がとてつもなく壮大だと感じるあのラインを登ったとき、どんな気持ちでしたか?
Burden of Dreamsは、選手としての僕のキャリアにおける一つの到達点であり、新たな出発点でもありました。あの特別な感情を数行で説明するのは不可能です。そこに至るまでの全てを語るには、本が一冊必要かもしれません。
最も難しい課題では、どのクライミングシューズを履きましたか?
これまでに登った最難関の課題では、Solution Comp、Futura、それにLa SportivaのNo Edgeシリーズの新しいMandalaを使いました。どんな岩質にも対応できる、優秀で汎用性の高いシューズです。
ウォーミングアップやトレーニング専用のシューズもありますか?
基本的には本気のトライで使うのと同じモデルの、少し古いペアを履きます。同じタイプのシューズに慣れていることが、限界での違いを生むと思います。
チョークは粉末、液体、それとも両方を組み合わせて使いますか?
粒の粗い粉末チョークだけを使います。世界中のほとんどのブランドを試しましたが、僕が一番良いと思うのはTokyo PowderとFriction Labsです。


The Big Slamm(9A)の初登に挑むElias
Brazzのクラッシュパッドを背負って旅をすることが多いですね。クライミング旅行に二つ持っていくなら、どのモデルを選びますか?
僕がBrazzで一番好きなパッドはOberlandです。三つ折りで広い着地面を確保できるのに、重さは5kgほど。背負って運ぶのもとても楽です。コンパクトなので車の中でも場所を取らず、小さな車に五つ積めたこともあります! ほかに何を言えばいいでしょう。とても丈夫で、しかもMade in Italyです。
編集部注(2026年9月30日):メーカーの仕様表ではBrazz Oberlandの重量は6.8kgと記載されています。
訪れた場所の中で、何度でも戻りたいと思うところはありますか?
もちろんあります。南アフリカが大好きです。心の一部をあの地に置いてきたようで、毎シーズン呼ばれている気がします。アフリカが本当に恋しいんです。この2年は戻れませんでしたが、次のシーズンにはまた素晴らしい旅を計画したいです。











