2020年スポーツクライミング欧州選手権:大会を振り返る

アーカイブより:この記事は2020年12月1日に公開されました。選手の年齢、結果、大会の描写、そして開催を控えた東京五輪への言及は、当時の状況に基づいています。

モスクワで開催されたスポーツクライミング欧州選手権が、つい先日幕を閉じました。いつものことですが、垂直の壁ではまったく違うドラマが生まれます。正直に認めましょう。ボルダーで選手が次の動きを起こすのを、画面から目を離さず待った人はいませんか。選手が不安定な姿勢で次のホールドに手を伸ばそうとするとき、ほっと息をついた人はいませんか。スピードのレース中に椅子から立ち上がり、画面へ近づいたことはありませんか。クライマーがトップのホールドに両手をそろえた瞬間、歓声を上げませんでしたか。どうしようもありません。情熱が呼びかければ、私たちは応えるのです。

では、2020年のモスクワで起きたことを振り返りましょう。スピードについては、すでに前の記事(イタリア語)で紹介しました。女子決勝を制したのはロシアのEkaterina Barashchuk、男子決勝の優勝者はウクライナのDanyil Boldyrevでした。

ボルダー:最後のホールドまで続く勝負。

2020年スポーツクライミング欧州選手権のボルダー決勝では、ロシアの20歳の選手Viktoriia Meshkovaと、スロベニアの29歳のクライマーJernej Kruderが輝きました。Meshkovaは4トップ、4ゾーンで優勝。ベルギーの24歳、Chloe Caulierは数トライ多くかかり、銀メダルを獲得しました。3位はセルビアの22歳、Stasa Gejo。2017年にミュンヘンでボルダー欧州王者になった選手です。

Kruderは2トップ、3ゾーンで1位となり、初の欧州タイトルを手にしました。大会の最後から2番目の課題M3を、驚くべきパワーと優れた技術で登り切ったのです。それまでに登場した5人の選手は、誰もこの課題を完登できていませんでした。2位と3位はロシアの選手が占めました。Sergei Luzhetskiiが1トップ、4ゾーンで銀メダル、Nikolai Iarilovetsが1トップ、3ゾーンでした。

2020年モスクワ欧州選手権で、マスクを着け、金メダルと1位のトロフィーを持つ選手

リード:トップまで続く緊張。

自信に満ち、速く、見事な技術を見せたロシアの20歳、Viktoriia Meshkovaは、欧州選手権のリードでも優勝しました。ルートの中盤で見せた息をのむドロップニーによって、次の動きへ滑らかにつなぎ、その先の重要なセクションへと進みました。そこもためらわずに突破しました。確かにトップのホールドには届きませんでしたが、なんという登りでしょう。2位はチェコの19歳、Eliska Adamovska。3位は英国の23歳、Molly Thompson-Smithで、足の置き場を捉え損ねたことによってフォールしました。

緑色のホールドと赤色のボリュームがある壁を、ロープで確保されて登るクライマー

Sascha Lehmannがスイスに金メダルをもたらしました。スコアは素晴らしい41+です。ダイナミックな動きでホールドを空中で捉えたあと、息を整え、前腕の緊張をほぐすことができました。その後は、足を壁から離して行う迫力あるクロスムーブやダイナミックな動きを経て、さらに進みました。素早く、決意を持って、筋力、持久力、バランス、そして欠かせない冷静さを示しました。トップには触れただけでしたが、それで優勝には十分でした。ベルギーの22歳、Nicolas Collinは、モスクワ欧州選手権の3種目すべてに参加したうえで2位になりました。ロシアの26歳、Dmitrii Fakirianovは、準決勝での高いスコアによって銅メダルを獲得しました。

コンバインド決勝と東京2021への切符。

いよいよ最後の勝負です。コンバインドは、スピード(速さ)、ボルダー、リード(難度)の3種目を組み合わせました。Viktoriia Meshkovaは12ポイントで大会を終えました。女子ではリードルートを最も速く登り、15ポイントで銀メダルのStasa Gejoと、64ポイントで3位のEliska Adamovskaを上回りました。スピードではKrasovskaiaをわずか数千分の1秒の差で破り、ボルダーでは滑らかで速い動きのあとトップへ到達しました。そして最後のリードでは、最初の区間を軽やかに速く登っていきました。登りの中ほどで優れたレストの姿勢を見つけ、先へ進むための力を回復させました。一列に続けて配置されたボリュームを曲がりくねった動きで越えると、決定的なセクションがやってきました。先に登ったGejo、Meul、Caulierの3人が落ちたホールドの連続です。小さなエッジをクリンプで保持し、最後のひと押し。Caulierが落ちたホールドという最初の目標を突破しました。スローパー、ヒールフック、ピンチ、最後のエッジ、そしてトップ。Adamovskaもトップまで登りましたが、それだけでは足りませんでした。コンバインドの金メダルはMeshkovaのものになりました。

2020年モスクワ欧州選手権コンバインド女子決勝の順位表

続いて男子決勝です。Rubtsovはスピードで良いスタートを切れず、緑のライトを点灯させられないままロシアのIarilovetsに敗れました。ただしIarilovetsは、ボルダーでトップのすぐ手前で滑りました。Rubtsovは最初のジャンプを機敏に決め、序盤の動きを余裕を持って越えました。核心でバランスを取り、トップを見てつかもうとしますが、こちらも足が滑りました。2回目のトライでは左足を正しくフックし、ダイナミックに動いてトップへ到達しました。コンバインドの3種目目では、Rubtsovは滑らかで素早く登り始めました。小さなエッジを力強く進み、ピンチで体を支えながら足を動かし、上へ押し上げていきました。この興味深いルートには、時に体を大きくねじるような動きもあり、大会を実に見応えのあるものにしました。トップのすぐ手前でフォールしましたが、問題ではありません。表彰台の最上段は彼のものでした。

2020年モスクワ欧州選手権コンバインド男子決勝の順位表

こうして、コンバインド欧州王者になったのはMeshkovaとRubtsovでした。金メダルに加え、東京2021五輪への切符も獲得しました。そこでは34人の選手の中に入り、私たちのLaura Rogora、Ludovico Fossali、Michael Piccolruazとともに参加する予定でした。

編集部注:原文には、東京の出場選手は34人と記載されていました。2021年3月2日に更新されたIFSCの東京2020出場資格制度では、実際には男子20人、女子20人、合計40人の枠が設けられていました。

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