サルデーニャ島東部の岩場ガイド:5つのエリア

Richard Feldererが執筆し、Versante Sudが2024年に刊行した『Sardegna Est – Falesie』は、サルデーニャ島東海岸に広がる優れたスポーツクライミングエリアを詳しく紹介するガイドブックです。

2024年6月の記事:アプローチ、ルート数、ボルトの状態は変わることがあります。出発前に新しいガイドで情報を確認し、現地の立ち入り規制も調べてください。岩場ではヘルメットを着用し、プロテクションと終了点の状態を必ず確認してください。

 

Spigolo Fuili, foto di Richard Felderer

Spigolo Fuili。写真:Richard Felderer

 

 

サルデーニャ島でクライミング

 

このガイドブックの厚さを見るだけでも、サルデーニャ島をまだ登ったことがない人に、島にどれほど多くの岩場があるかが伝わってきます。選択肢が豊富だからこそ、初めて訪れる際には、季節、登るグレード、アプローチ、岩質などを踏まえ、自分たちに合う岩場を選ぶための情報が重要です。Oliena、Gonone、Ulassaiなどの各エリアには複数の岩場があり、ボルトの設置時期、岩の磨耗具合、そのほかの細かな条件は岩場ごとに異なります。ここでは、初級者にも適したグレード、美しい環境、アクセスのしやすさを考えて五つのエリアを選びました。ガイドを開けば、ここで紹介する場所よりも広い範囲を見渡せます。

 

 

Baronia ― Paretina per LodèとParetina del Tempo

 

Siniscola近郊、Lodèへ向かう道沿いには、初級から中級のクライマーにとって魅力的な岩壁があります。整備が進んだこれらのエリアは、サルデーニャ島北東部を訪れるなら見逃せません。Paretina per LodèとParetina del Tempoには合計で約100本のルートが整備され、その多くは5aから6cです。アプローチは非常に短く、岩場の足元も過ごしやすく、周囲は静かです。家族と一緒にゆったりとクライミングの一日を楽しむ場所としても向いています。長さが10メートル以下のルートもあり、屋外でのクライミングを始めたばかりの人にも適しています。

 

 

Oliena ― Valle del Lanaitto

 

Valle del Lanaittoは、UlassaiやCala Gononeほど知られていないかもしれませんが、手つかずの雰囲気が強く、その分まれに見る美しさを味わえる谷です。Monte Maccioneとともに、ガイドではOlienaの章で紹介されています。この村を周辺の岩場へ出かける拠点にできます。Valle del Lanaittoは特に冬に訪れやすく、Su Gurruthone、Pianeta Lanaitto、Musicland、Sa Oheといった岩場があります。この中で初級から中級の人に最も向くのはSu Gurruthoneですが、一部のルートはボルトの間隔が長めなので、十分注意が必要です。岩質は良く、景観は素晴らしく、平坦で気持ちのよい小道を10分ほど歩くと岩場に着きます。同じ谷にあるMusiclandも紹介しておきましょう。美しい岩質が魅力のこの岩場は、中級レベルで、密ではないボルト間隔にも慣れた人に特に向いています。ルートは見事な垂壁ややや前傾した壁に延び、緩傾斜のスラブも多くあります。

 

 

Cala Gonone ― Gonone Centro

 

Olienaがサルデーニャ島未訪問の多くのクライマーにとって新たな発見だとすれば、Cala Gononeは誰もが聞いたことのある名前でしょう。海と岩が出会う伝説的な景色と質の高い岩が、このエリアを1980年代から有名にしてきました。ただし、一部の岩は何十年にもわたる登攀で磨かれています。比較的新しいセクターではボルト整備も進み、クライミングの一日を楽しむ選択肢が豊富です。広大なCala GononeエリアにはDorgali、Gonone Centro、Gonone Millennium、Fuiliが含まれ、さらにそれぞれが小さなセクターに分かれます。時期によっては世界中からクライマーが集中しますが、ルートの多様さが選択肢を広げてくれます。初級から7a程度の中級者にはBuchi Artaをおすすめします。アプローチがほぼ不要な垂壁で、ボルトの配置がよく、持ちやすいホールドを使った持久力系のルートが多い場所です。昔ながらのスタイルが好きなら、Cala Gononeを見下ろす歴史ある石灰岩の壁La Poltronaも見逃せません。Gonone CentroエリアのBiddiriscottaiも、サルデーニャのクライミングを象徴する場所です。海辺にある壁には垂直部分や持ちやすいホールドのある楽しいオーバーハングがあり、多彩な登りと写真映えする風景を楽しめます。海風による金属の腐食に対応するため、チタン製アンカーへの打ち替えが行われました。それでも登る前には必ずプロテクションの状態を確認してください。ルートの難度は5bから7cまで幅広く、天候によっては一年を通して登ることができます。

 

Matteo Piccardi sulla via The Day After a Millennium, foto di Richard Felderer

Gonone MillenniumのThe Day After 7bを登るMatteo Piccardi。写真:Richard Felderer

 

Ogliastra北部 ― Villaggio Gallico

 

Bauneiという地名を聞いたことがあれば、Ogliastra北部でのクライミングの雰囲気も少し想像できるでしょう。この地域では新しいセクターやルートが開かれ、昔から人気の岩場とは違う、比較的人の少ない新鮮な岩を楽しめる場所が増えました。その一つがPunta Giogadorgiuで、5cから7bまで約20本のルートが整備されています。一方、Villaggio GallicoはBaunei周辺でも歴史が長く、人気の高いセクターです。アプローチはほとんどなく、初級者にも登れるルートがあり、景観も印象的です。このセクターだけで、5bから7c+まで約40本、長さ10〜35メートルのルートがあり、主に垂壁ややや前傾したスラブを登ります。近くのCrêuza de mäには、短くボルダー的なルートが好きな人に向いた、より強いオーバーハングとダイナミックな登りがあります。グレードは4aから7b/cまでです。同じ駐車場からIl Sistema Solareと隣接するSlava’s Gardenにも行けます。両セクターには合わせて約40本の多様なルートがあります。5cから7aを登る人なら、小さなエッジ、ポケット、スラブ、チムニー、コーナー、オーバーハングと、さまざまなスタイルを選べます。

 

Falesia Villaggio Gallico, foto di Richard Felderer

Villaggio Gallico。写真:Richard Felderer

 

 

Ogliastra南部 ― Tacchi

 

Ulassai周辺は近年とりわけ人気が高まったエリアの一つです。クライマーが運営する宿泊施設などが、この土地の魅力を新しい場所を求める人たちに紹介してきたことも理由の一つでしょう。

 

 

Bau Arena

 

Bau Arenaは冬のクライミングに代表的な岩場です。全面的に日当たりがよく、6a以上を無理なく登れ、場所によってはやや厳しめのボルト間隔にも対応できる人に向いています。オーバーハング、スラブ、小さなエッジが続く壁、コーナーなどがあり、日差しの中で岩を登る一日を過ごせます。

 

 

Canyon

 

CanyonはUlassaiでも古い歴史を持つエリアの一つです。最初のルート整備は2000年代初めに始まり、その後、さらに整備が進みました。Bau Arenaに比べると冬にはあまり向きませんが、春や秋の中間の季節には快適に登れます。現在ではOgliastra南部でも特に魅力ある岩場の一つで、周辺の岩場も訪れる価値があります。Canyonには4bから8cまで多くのルートがあり、長さもスタイルもさまざまです。左側のセクターには短くボルダー的なラインが多く、右側には長さ15〜20メートルほどのスラブがあります。

 

Mirco Grasso sulla via Niagara nel Canyon, foto di Richard Felderer

CanyonのNiagara 8a+を登るMirco Grasso。写真:Richard Felderer

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