Alessandro “Jolly” LambertiのRun Out:クライミング回想録の書評

2022年10月に公開された書評です。Run Outは2016年刊行で、出版社によるとイタリア語の本です。購入前に版と在庫を確認してください。

Run Out(副題:Storie vere di paura, amore e scalata)は、Alessandro “Jolly” Lambertiの自伝的な作品で、Versante Sudから出版されています。出版社の紹介では、技術マニュアルではなく個人の物語とされています。あるクライマーの視点を通して、共同体と時代を読む本です。その記憶をイタリアのクライミング史全体の年表と同一視しないことが大切です。

内側から語られるクライミングの物語

元の書評は、1980年代と1990年代、Jollyが訪れた岩場、経験の背景となる旅をたどっています。言及される場所には、フランスのBuouxとVerdon、イタリアのSubiacoとSperlongaがあります。Run Outでは、こうした場所は著者が結び付ける人々や出来事を通して意味を持ちます。ユーモアと厳しい場面を含む、主観的な回想録です。

Lambertiは山岳ガイド、コーチ、著者です。本からは、新しいルートを探すこと、仲間との関係、時代とともに変わるトレーニングが見えてきます。記述と評価は著者自身のものです。驚くような出来事も、独立して検証された史実とみなす前に、物語の文脈で読むのが適切でしょう。

Run OutとJollypower:異なる2種類の本

Run Outは個人の歩みを描きます。一方、JollypowerはLambertiがクライミングのトレーニングを扱うマニュアルのシリーズです。練習方法やプログラムを探すなら、Jollypower Vol.1とJollypower Vol.2の商品ページが出発点です。この違いを知れば、回想録に約束されていない技術的な手順を期待せずに本を選べます。

Run Outはどんな読者に向く?

クライミング文化の当事者の声を知り、人々、岩場、時代の変化についての物語を楽しみたい人に向く本です。網羅的な記録史を求めるなら別の資料も必要で、実用的な手引きを求めるなら別の形式を選ぶのがよいでしょう。現在の版と在庫はOliunìdのRun Out商品ページで確認できます。

カバー写真では、縞模様の布の上にRun Outが1冊置かれています。この書評の翻訳でも、書名、固有名詞、地名は原文の表記を保っています。

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