Oliunìdが解説
2019年5月24日
クライミングのオンサイトとフラッシュとは?


オンサイトでは、この先のムーブが分からないまま登ります。写真:Edelrid
オンサイト、フラッシュ、レッドポイントは、スポーツクライミングのルートを落下やロープへの荷重なしで登り切った状況を表す言葉です。ここではリードでの登攀を指します。登り手は上がりながらロープをクイックドローに掛け、落下したときはロープで支えられます。
ロープが登り手より上の終了点をあらかじめ通っている場合は、トップロープでの登攀です。初回に落ちずに登っても、慣れたウォームアップのルートを何度も登っても、トップロープであることは変わりません。混同しやすい用語を順に見ていきましょう。


オンサイトでは、ルートのムーブに関する事前情報がありません。写真:Edelrid
オンサイトで登る
初めて取り付くルートで、他の人の登攀を見ておらず、ムーブを示す写真や動画も調べていない。登っている間にもヒントを受けず、リードで落下やロープへの荷重なしに登り切れば、オンサイトと呼べます。自分の限界に近いルートほど難しい挑戦です。出発前に地上からラインやホールドを観察することは、その挑戦の一部です。
オンサイトが難しい理由
難しさは、登りながらホールドや手順を探すことだけではありません。通い慣れた岩場では、自分では試していなくても、他の人の登攀を見たり難所の話を聞いたりしているかもしれません。初めての岩場には、さらに多くの未知の要素があります。
チョークの跡はあるでしょうか。難所の後に十分休めるのでしょうか、それとも最後まで厳しいのでしょうか。オンサイトでは、地上からルートを読み、予想と違うムーブにも対応します。


小さなヒントでも、初回の完登はオンサイトではなくフラッシュになります。写真:Edelrid
フラッシュで登る
動画や他のクライマーの助言などからムーブの情報を得ていても、初回のトライでリードし、落下やロープへの荷重なしに登り切ればフラッシュです。足の置き場、レスト、難所に関する一言もベータになり得ます。どこまでを事前情報とみなすかは意見が分かれますが、区別の中心は登る前に得た情報です。フラッシュも初回で成し遂げる立派な成果です。
そのため、求められていない助言はオンサイトの挑戦を損ねることがあります。あるルートでは助けが欲しくても、次のルートは自分で解きたい人もいます。希望が分からなければ、聞かれるまでムーブを教えずに見守りましょう。


オンサイトの挑戦には集中力と覚悟が必要です。
ルートを練習してレッドポイントする
一度ルートを試した後のトライは、オンサイトでもフラッシュでもありません。個々のムーブや区間を練習することもあります。その後、リードでルート全体を落下やロープへの荷重なしに登り切れば、その成功がレッドポイントです。何回を「十分に練習した」と感じるかは人それぞれで、限界に近いルートなら8回目の成功も大きな成果です。
ルートの練習には粘り強さも求められます。各ムーブを単独でできても、それらをつないで無事に登れるとは限りません。続けるか、別の目標に移るかは自分の目標に合わせて決めましょう。
ルートの選び方で起こりやすい間違い
オンサイトでウォームアップするルートは、自分の実力に合うものを選びましょう。7aを余裕を持って登れるなら初見の6aが適しているかもしれませんが、最高グレードが6bなら同じ6aでも一日の最初には厳しい可能性があります。グレードだけではその日の難しさは分かりません。
レッドポイントでの最高グレードをオンサイトで登るのはまれです。練習を重ねて登った最難ルートが7aなら、7aを初回で完登することは注目に値します。経験と当日の状態を踏まえ、現実的な目標を立てましょう。


ボルダリングではトライ回数と事前情報の両方が重要です。写真:Francesco Campana
ボルダリングでは?
ボルダリングで課題を初回のトライで完登することは、一般にフラッシュと呼ばれます。競技規則にはオンサイト方式のラウンドもあり、選手は他の選手のトライを見たり、許されていない情報を受けたりせずに課題に臨みます。公式のオブザベーションで認められる範囲は大会の規則によって異なります。したがって、ボルダリングにオンサイト方式が存在しないとは言えません。
オンサイト方式のラウンドでは、選手は事前に課題を試していません。初回でのトップはフラッシュであり、「オンサイト」はトライ前に得られる情報の条件を表します。何を観察できるかは各大会の規則が定めます。
表紙写真:©Brent Doscher, Patagonia











