アーカイブより:2021年1月29日に公開されたインタビューです。パンデミックやロックダウン、仕事とスポーツの活動、Tokyoのオリンピックに向けた計画についての記述は、当時の状況と意向を伝えています。
LucaとRoberto Parisseは、イタリア中部でも特に強く、活発で精力的なクライマーです。L’Aquila周辺とAbruzzoのクライミングの発展に貢献し、その活躍はFontainebleauにまで及びました。ここでLucaは、2000年代初めにイタリア人としていち早く8Aのボルダーを登った一人となりました。課題はC'était Demain。Godoffeが、なんと1984年に初登した歴史あるボルダーです。
この兄弟は、ガイドブックMagia di Calcare(Versante Sud刊)と、当時Vimeoのチャンネルで紹介されていた同名のドキュメンタリー(https://vimeo.com/117889801)の作者でもあります。Abruzzoの驚くほど素晴らしいボルダーエリアのいくつか、もしかするとそのすべてを発見し、開拓してきました。Monte AquilaからPoggio Umbricchio、Val Maone、広大なRifugio Franchettiのエリアまで、難度の高い課題への彼らの貢献は、この地域の美しいエリアの発展に独自の役割を果たしています。
それだけではありません。Lucaは、アウトドアとエクストリームスポーツを専門とする映像制作・写真撮影のエージェンシー、Risk4Sport(ウェブサイトはイタリア語)の創設者でもあります。その仕事で、世界各地を頻繁に旅しています。
Luca、私たちのブログへようこそ!ここまでの紹介が正しければ、アウトドアで生計を立てる人やクライミングジムを運営する人たちと同様に、あなたにとっても楽な一年ではなかったと思います。仕事を続けるため、どのように体制を立て直しましたか?
スポーツイベントは、写真家としての仕事のかなりの部分を占めています。重要な契約がいくつもあり、チームと一緒に写真・映像の取材や制作に加え、コミュニケーション関連のサービスやライブ配信を担当する予定でした。残念ながら、Covidですべて中止になってしまいました。それで、アウトドアや自転車分野の企業・ブランドとの協業により力を入れるようになりました。その一つが「diluca bike」で、素晴らしい協力関係が生まれています。
幸い、必要な予防措置を取れば屋外で働くことは認められています。それでも損失はありましたが、周りに目を向け、動向を追いながら何とか続けています。それがフリーランスの仕事です。
クライミングを始めた場所で、長年運営してきたジムElcapについては、一年前に身を引くことを決めました。協会のために使う時間がなくなり、ほかのメンバーとの間にも、以前のような一体感がなくなっていたんです。
写真好きだったところから、Risk4Sport(ウェブサイトはイタリア語)を設立するまで、どんな道のりを歩んだのでしょうか?
兄弟のRobertoと僕は、若いころから、自分たちのスポーツでの「無茶」を伝えようと動画を作っていました。その後、リビアのSahara砂漠でエクストリームランナーの一団を動画と写真で撮影するという忘れられない体験をし、自分が進みたい道を決めてRisk4sportを設立しました。2008年1月のことです。それ以来、立ち止まったことはありません。freeride world tourを5年間撮影し、そのほかにもAction Sport関連の数多くの国際イベントを撮影してきました。
あなたのブログ(イタリア語)で、Tokyoのオリンピックを撮影しに行く準備をしていたと読みました。あなたにとっても、予定は延期されただけなのでしょうか?
少し補足します。スポーツの専門撮影に加え、僕はイタリアの大手企業Balichworldwideshowの主要な写真家として撮影しています。Sochi 2014やRio 2016の冬季オリンピックをはじめ、大規模なライブイベントの制作をリードする会社です。約10年間、彼らと世界を回り、その壮大なイベントを写真で伝えています。Marco Balichとそのチームが、Tokyoの開会式・閉会式のクリエイティブディレクションを受注しました。イベントが2021年に延期されなければ、僕も出発するはずでした。
もちろん、クライミング競技も撮影するつもりでした。この大きな機会を逃すわけにはいきません。クライミングが初めてオリンピックに登場するんですから!今年オリンピックが開催されれば、間違いなくチームの一員として参加します!
編集部注:Rio 2016は夏季オリンピックです。

Instagramのページでも、まったく異なる数多くのスポーツの素晴らしい写真を見せてもらいました。クライミングの撮影には、どんな特有の難しさがありますか?
僕はいつも、自分の仕事で違いを生み出したいと思っています。アスリートの動きをより豊かに見せる、異なる視点を提供しようとしているんです。難しさは、自分が何を思いつくかによります。ただ、リスクは常にあり、すべてをうまく見極める力が必要です。特にスキーでは、雪崩の危険もあることが多いですから。
では、アクション写真の才能が頭角を現すには、どんな要素が決め手になると思いますか?
エクストリームスポーツと、いわゆる「一般的な」スポーツとの違いは、リスクがあることです。スポーツの動作はやり直せないことが多いので、正しい場所にいて、失敗をしないことが必要になります。そのスポーツをよく知り、何よりアスリートとの間に深い相互理解があることが大切です。
仕事中にけがをしたこともあります。でも、僕に完璧な一枚を撮らせるためにリスクを冒すアスリートに起こり得るけがに比べれば、大したことではありません。
写真の技術を学び、機材をよく理解して使いこなし、何より身体を鍛えておくことが大事です。結婚式を撮ったり、暖かいスタジオで静物を撮影したりする仕事ではありませんから……。体調を整え、ファインダーをのぞいているときも両目を開けておかないと!
クライマーとしてのあなたについても聞かせてください。この一年はどのようにトレーニングしましたか?
今はクライミングが、スポーツ生活の一番大切な部分ではなくなった、といったところです。何年も、情熱の中心にありました。でも、いつまでも波の頂点に居続けることはできないし、何より素晴らしいスポーツはほかにもたくさんあると気づいたんです。オフピステのスキーやマウンテンバイクを楽しみ、最近はサーフィンもしています。ずっと心にしまっていた夢だったんですよ!
ロックダウンでも、トレーニングを止めたことはありません。L’Aquilaの恐ろしい地震の翌年、ガレージに立派なクライミングウォールを作りました。そこで友人たちとトレーニングしています。楽しく登り、岩でのパフォーマンスに向けて身体を整えているんです。

今も、自由な時間の一部を、新しいエリアの清掃や開拓に使っていますか?
ロックダウンの少し前に、Poggio Umbricchioで新しいセクターを開拓し始めていました。もう開拓し尽くされたように見えたエリアに、新しいボルダーがたくさんあったんです。毎年春に開いているボルダリングの集まりに向け、新しいラインを開こうと考えていました。できるようになり次第、また作業に戻ります。やる気は十分です!
ありがとう、Luca!写真を一枚も見逃したくない方は、Instagramか本人のウェブサイト(イタリア語)をチェックしてください。そして、イタリア中部の素晴らしいボルダーに挑戦したいなら、ガイドブックMagia di Calcareをお忘れなく。次の休暇の計画を始めましょう!











