『La Bibbia dell'arrampicata』:クライマーのための総合トレーニングガイド

La Bibbia dell'arrampicataは、クライミングトレーニングのさまざまな側面を幅広く分かりやすく解説する本です。長年の経験を持つクライミングコーチ、Martin MobråtenとStian Christophersenは、スポーツクライミングとボルダリングの練習について観察し、学んできたことを一冊にまとめました。内容は技術から始まり、壁やフィンガーボードを使う具体的な練習、メンタルトレーニングと戦術、全般的な体づくり、けがの予防、練習計画まで広がります。これまで疑問に思っていた多くのことについて、答えを探せるでしょう。

このレビューは2022年に公開されました。記述と在庫に関する情報は当時レビューした版に基づきます。

 

 

Jess Glassberg | Black Diamond

Jess Glassberg | Black Diamond

 

 

ほかのトレーニング本との違い

 

クライミングのトレーニング本にはそれぞれ強みがあり、目的によって適した本も変わります。La Bibbia dell'arrampicataは、現代のボルダリング特有の用語や動きに詳しく、競技の世界にも目を向けています。一方で著者たちは、クライマーの大半がプロではなく、仕事や家族との暮らしの中で練習や岩場でのクライミングの時間を確保していることも理解しています。そのため、クライミングに使える時間が増減しても、長年かけて身につけた実力を大きく落とさずに取り組むための助言が随所にあります。「人生が邪魔をするとき」という節が、その一例です。

 

 

この本で特に魅力的なのは、現実の悩みに即していることです。こうしたガイドに欠かせない標準的な話題だけでなく、よくある間違いや疑問を掘り下げた短い解説が光ります。例えば「肘を高く上げて登るとはどういうことか」「自分でボルダー課題を設定するには」「一つの課題やルートに何回トライするのが適切か」といった問いが、考えるきっかけを与えてくれます。

 

 

戦術の章は特に丁寧に構成され、屋内外を問わずボルダリングを専門にする人にも目を配っています。プロではないクライマーが日常生活に合わせて現実的な練習計画を立てる方法や、妊娠中と出産後にスポーツとどう付き合うかも扱います。仕事や学業と登りを両立する人、子育てをしながら登る新しい世代の親たちにとっても身近なテーマが豊富です。

 

 

クライミング練習書『La Bibbia dell'arrampicata』

 

 

クライミングの筋力トレーニング

 

筋力の章は、クライミング本の方向性を知るうえで重要です。この本には、そのまま使える完成済みの練習メニューはありません。そうしたメニューは、半年分の計画を自分で立てずに始めたい人には便利ですが、本書はレベルに応じて応用できる道具を提供します。例えばクライマーにおなじみのフィンガーボードでのデッドハングについては、限界まで行う方法、筋持久力を鍛える方法、最大筋力を鍛える方法を詳しく説明し、保持時間、休息、反復回数、セット数、余裕度などの目安も示します。自重でもウエイトで加重しても、自分が鍛えたい能力に合わせて示された指針を使えます。

 

 

一般的な筋力の章には、ウエイトを使う運動の正しいやり方を段階的に示す写真もあり、ウエイトトレーニング未経験者の出発点となる簡単な表で締めくくられます。著者たちが「このマニュアルの使い方」という序章で述べるように、本書の目的は初心者にも経験豊富なクライマーにも、自分の強みを認識し、それを生かして成果を高め、けがを避けるための手段を提供することです。技術、筋力、戦術のそれぞれで基本から出発し、次第に深く掘り下げ、多くの選択肢を検討します。

 

 

クライミングトレーニングの写真 | Lattice Training

 

 

リードとボルダー、どちらを登る?

 

多くの章で、リードとボルダリングの違いが示される点も興味深いところです。求められる能力がどう変わるか、ボルダーをどう登り切るか、主にボルダリングをする場合と長いルートに取り組む場合で準備をどう変えるかを分析します。以前は、ジムに通う大多数のクライマーが週末の岩場で上達するためだけに練習していました。今ではボルダリングだけを、さらには屋内ボルダリングだけを楽しむ人も大勢います。こうした新しいクライマーも視野に入れた練習書は、ジム利用者とその目標の変化をよく捉えています。

 

 

トレーニング計画の立て方

 

筋力、戦術、メンタル面の基礎を押さえたら、短期・長期の練習計画を立て、調子を上げたい時期に合わせて組み立てることが課題です。計画があれば練習の強度を調整できますが、本書で特に興味深いのは総合的な「負荷」の捉え方です。同じ一回の練習でも、勉強中の20歳と、ストレスの多い仕事や家族の責任を抱え、週に一、二晩を何とか確保する親とでは、感じる負荷が同じとは限りません。日常生活の忙しさやその日のストレス、ジムに着いた時点での精神的な疲れも考慮しなければなりません。この本は多くのクライマーが直面する現実的な問題を重視し、同じ情熱を持ちながらも、毎日別の筋群を計画的に鍛えるほど自由時間がない人は自分だけではない、と感じさせてくれます。

 

 

Tristan Hobson | SCARPA

Tristan Hobson | SCARPA

 

 

クライマーたちの物語

 

本の随所には、著名なプロクライマーたちの話が挟まれています。彼らはクライミング中心の日課だけでなく、けが、妊娠、活動休止などをどう乗り越えたかも語ります。大きな事故を経験したRannveig Aamodtからトレーニングの専門家Tom Randallまで、それぞれの視点から、クライミングが単なる情熱を超えて人生の困難を乗り越える支えになることを伝えます。指の筋力に関する研究で知られるEva LópezやMagnus Midtbøなども登場します。

 

 

『La Bibbia dell'arrampicata』はどんな人向け?

 

La Bibbia dell'arrampicataは、このスポーツに必要な準備を全体的に理解したい人のための本です。愛好家、指導者、専門的なトレーニングを始めたばかりのクライマーに向いています。若い才能の育成を含め、練習の全体像を知りたい人なら、多くの答えと取り組むためのヒントを見つけられるでしょう。一方で、長く練習してきた人が伸び悩みを感じ、やり方を新しくする刺激を求めるときにも役立ちます。Oliunìdで本を見るには、書籍カテゴリーをご覧ください。

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