2021年10月のアーカイブ記事です。ハンドアッセンダーの特徴と用途を紹介します。実際の使用にあたっては、使用するモデルの取扱説明書で必ず確認してください。
Jumarという名称は、ハンドアッセンダーを指す言葉としてよく使われますが、すべてのモデルの名称ではありません。適合する固定ロープに取り付けたハンドアッセンダーは、フットループや、その技術に必要なほかのデバイスを含むシステムの一部として、クライマーのロープ登高を可能にします。GriGriも、メーカーが説明する用途で使うデバイスの一例です。ハンドアッセンダーはケイビング、一部のキャニオニングの作業、エイドクライミングのほか、上から写真を撮ったり、ルートを清掃したり、ボルト設置時に調査したりするためのロープ登高でも使われます。それぞれの環境に合った装備と技術が必要です。高所作業でも使用されます。固定ロープを登高することと、クライミング中にセルフビレイすることは同じではありません。GriGriは後者の用途には対応していません。
ハンドアッセンダーの使用について
ハンドアッセンダーは、ロープに沿って一方向には動き、反対方向にはロックします。歯付きカムを備えたモデルでは、歯が締め付けを開始し、カムがロープをデバイスのフレームに押し付けて挟み込みます。使用による負荷、特に不適切な負荷は外皮を傷めることがあります。ほつれが見られた場合、通常の使用痕として放置せず、メーカーの点検基準に従って判断する必要があります。外皮の割合が高いロープを選ぶだけでは不十分です。ロープの種類、直径、適合性が、そのモデルと用途で認められていることが必要です。アッセンダーで短い距離を下がる方法はPetzlが説明する専門的な技術であり、通常の下降でも、登高の動きを逆にして即興で行う手順でもありません。トレーニングと指定されたシステムが必要です。
セミスタティックロープは荷重がかかったときの伸びが小さいため、登高には扱いやすいことがよくあります。ただし、すべてのハンドアッセンダーでダイナミックロープの使用が一律に禁止されているわけではありません。使用が認められるかどうかは、説明書に記載されたデバイスと活動によって決まります。ダイナミックロープの伸びによって登高の効率が下がる場合はありますが、この点だけでシステム全体の適合性と安全性の確認を済ませることはできません。

Angela Eiter、Edelrid
ハンドアッセンダーの特徴
ハンドアッセンダー下部のホールは、メーカーが指定する接続、例えばランヤードやフットループの取り付けに使います。ホールが大きいモデルでは、その構成に適合する場合に限り、ランヤード用とフットループ用の2個のカラビナを取り付けられます。上部にはカムと開放機構があります。一部のハンドアッセンダーには、説明書に従ってロープを保持するロッキングカラビナ用の上部ホールがありますが、カムが開くことを常に防ぐ万能なロックではありません。フレームに組み込まれたレバーは、不意に物に引っ掛かる可能性を抑えられるものの、危険をなくすわけではありません。グリップには人間工学に基づくゴム製パーツを備えるものがあり、右手用と左手用のバージョンもあります。
一部のモデルには、汚れ、泥、氷を排出しやすくする溝を備えた歯付きカムがあります。この機能はプーリーではなく、どのような条件でも常に最適に作動することや、使用寿命が長くなることを保証するものではありません。本物のプーリーを使うシステムには、それぞれ独自の機能と構成があります。ハンドアッセンダーについては、説明書に従う点検とメンテナンスが引き続き必要です。

Angela Eiter、Edelrid
Petzlは英語の技術資料で、ロープ登高にはハーネスに接続した2個のアッセンダー、例えばチェストアッセンダーとランヤードに付けるアッセンダーを使うシステム、またはバックアップのビレイ、あるいはその両方を推奨しています。左右の手に1個ずつ、2個のハンドアッセンダーを使うよう一律に指定しているわけではありません。別のシステムでは、メーカーが指定する構成と操作方法に限って、ハンドアッセンダーとGriGriのような補助制動デバイスを組み合わせることもあります。販売中のモデルは、アッセンダーのページでご覧ください。元の記事には、詳しく学ぶための資料として、Versante Sudのイタリア語の書籍Sicurezza in Montagnaも挙げられています。
元の記事の出典:Versante SudのSicurezza in Montagna(イタリア語)、SreGear(英語)、Petzl(英語)。特定のハンドアッセンダーの特徴や適合性については、Petzl ASCENSIONの技術情報(ページは英語、取扱説明書は多言語)も参照してください。











