2022〜2023年の注目すべき5つの登攀:Excalibur、Bon Voyage、Zvěřinec

2023年公開、2026年改訂のアーカイブ記事です。2022年11月の登攀も含みます。

2023年2月、私たちは2022年11月から2023年初めまでに達成された注目の登攀をまとめました。このアーカイブ記事は当時の状況を伝えるものです。提案グレードや記録、進行中だったプロジェクトは、その後の登攀によって再評価されたり更新されたりしている場合があります。

ここで取り上げる5本は時系列順ではありません。La Ramblaの再登から、2023年に初登されたExcalibur、Bon Voyage、Mejorando la Samfaina、そして2022年11月に初登されていたZvěřinecまでを紹介します。スポートルートとトラッドルートという違いはありますが、いずれも大きな挑戦であり、取り組んだクライマーそれぞれの物語があります。

Michaela Kiersch – La Rambla 9a+

2022年のクライマー・トップ10(イタリア語の記事)では、リードのワールドカップでも活躍し、2022年11月にLa Rambla 9a+を登ったChaehyun Seoを紹介しました。今回は、2023年1月のMichaela Kierschによる登攀から話を始めます。

シウラナのLa Ramblaは、9a+の中でも再登例が多いルートの一つです。この記事を最初に公開した2023年2月の時点で、女性による登攀は3回でした。2017年にMargo Hayesが女性初登を果たし、2022年11月のChaehyun Seo、2023年1月のMichaela Kierschが続きました。

Stefano Ghisolfi – Excalibur 9b+

Stefano Ghisolfiが初登し、9b+を提案したExcaliburは、大きな注目を集めました。ルートはアルコ近郊のDrenaにあり、Versante SudのガイドブックTrentino Boulder(イタリア語版)の著者でもあるCristian DorigattiとMorris Fontanariがボルトを設置しました。2022年11月にはGhisolfi、Adam Ondra、Laura RogoraがCastello di Drena周辺で別のラインにボルトを設置し、その様子はこの動画に記録されています。そのラインはExcaliburではありません。StefanoがExcaliburを初登したのは2023年2月初めです。

Excaliburは、強くかぶった岩壁にある短く高強度のルートで、特に指の力が試されます。私たちが記事を書いた2023年2月にはまだ再登者はいませんでしたが、Will Bosiが2025年に再登しました。提案グレードの9b+は、当時のイタリアでも最難級のスポートルートに位置づけられ、アルコ周辺のクライミング史に新たな一章を加えました。Ghisolfiにとってはその時点で自身最難の初登であり、彼にとって最初の9b+の登攀という意味ではありません。

James Pearson – Bon Voyage

その数日後、James PearsonはフランスのAnnotにある砂岩の壁でBon Voyageを初登しました。彼はここで2017年にLe Voyageも登っています。その数年後、Le Voyageと出だしを共有し、途中から左へ分かれるラインを見いだしました。PearsonにとってBon Voyageは長年夢見ていたプロジェクトでした。小さなホールドをハーフクリンプで保持し、登りながらプロテクションをセットする必要があります。ボルトが設置されたスポートルートではなく、トラッドルートです。

2023年当時、PearsonはBon Voyageの英国式グレードをまだ確定していませんでした。Lattice Trainingのインタビューで、自分に合ったスタイルではあるものの、世界で最も難しいトラッドルートかどうかは分からない一方、自身が登った中では最も難しいと説明しています。その後E12を提案し、Adam Ondraが2024年に再登しました。極限的な初登のグレードは、後に続く再登も踏まえて評価されます。

したがって、「グレードは何か」という問いにすぐ答えを求める人は、当時は待つ必要がありました。それでもBon Voyageは、難しいムーブ、登攀中にセットするプロテクション、精神的な負荷が組み合わさった、極限的なトラッドに挑むクライマーの基準となるラインでした。

Jorge Díaz-Rullo – Mejorando la Samfaina 9b+(提案グレード)

Jorge Díaz-Rulloは2023年2月5日にMejorando la Samfainaを初登し、9b+を提案しました。このリンクアップは、MargalefのRacó de la Finestraセクターにある既存ルートの区間をつないだものです。このエリアはPerfecto Mundoのような非常に難しいルートでも知られています。スペイン人クライマーにとって、この登攀には長い期間にわたるトライ、トレーニング、プロジェクトへの情熱も詰まっています。

そのスタイルはExcaliburとは大きく異なります。Díaz-Rulloは、80手以上あり休める場所が少ない「マラソン」と表現しました。提案された9b+により、彼はこのレベルに達した最初期のスペイン人クライマーの一人となりました。2023年2月にはすでに別の大きな個人プロジェクトにも取り組んでいましたが、ここではMejorando la Samfainaの初登当時の状況を記しています。

Adam Ondra – Zvěřinec 9b+(2022年11月)

最後は2023年ではなく、2022年末の登攀です。Adam Ondraは2022年11月20日にZvěřinecを初登し、9b+を提案しました。ルートはモラヴィア・カルストのHolštejn近郊、Lidomornaにあります。Ondraは、FlatangerのSilence 9cに次いで自身が登った中で2番目に難しいルートと説明しました。彼は十代の頃にもこの地域で9aを登っており、自身のクライミング史と深く結びついた場所です。

このルートは、約9a+と見積もられる非常に難しい出だしと、Perlorodkaと共有する上部の核心を組み合わせています。後者はOndraが約8B+と評価するボルダーのシークエンスです。両区間の間には十分に休めるポイントがあるため、出だしから終了点まで同じ強度が続くわけではありません。Lidomornaの石灰岩壁で、Zvěřinecは極めて難しい区間を一本のラインにつなぎ、Ondra自身が重要な成果と考えたルートになりました。

カバー写真:岩壁の下にいる2人のクライマー。クレジット:Mammut Climbing。

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