壁に取り付くのが楽しみで、適切なウォームアップのことを一瞬も考えなかった。そんな経験が何度もあるでしょう。しかし、特別な道具を使わない簡単な運動を短時間続けるだけで、登り始めてからのパフォーマンスを高めるとともに、けがの可能性を減らすことができます。
岩を登り始める前に目指すことは二つです。心拍数を上げることと、体全体の動きをよくすることです。心拍数を上げる方法はいろいろあります。登る前に短く走る、アプローチを普段より少し速く歩くか自転車で行く、三分間縄跳びをする、といった方法です。どれも心拍数を上げ、体全体が温まる感覚をもたらし、本格的なウォームアップへの準備になります。
ストレッチ
ウォームアップには、短い有酸素運動、関節を動かす運動、そして少しずつ登り始めることを取り入れましょう。とても易しいルートを登ることも、全身運動や可動域を広げる運動と組み合わせれば、役立つウォームアップになります。小さなエッジを使い、足を離してルーフを登るような難しい動きに取り組む前に、運動の強度を段階的に上げていきます。

必要な部分を順番に動かす一連の運動に集中するとよいでしょう。まず頭を左右に、続いて前後に動かし、首の筋肉を温めます。その後は肩の定番の運動です。体の前で腕を回し、反対方向にも回します。次はフラフープで遊ぶように、腰と股関節を動かします。脚は前後に振り、続いてそれぞれの脚を左右にも振ります。足を回して足首も温めましょう。つま先を床に置いて行ってもよいでしょう。
クライマーにとって特に重要なのは、前腕・手首・手の部分です。大切な指の筋肉を支える部分でもあります。ここを温めるため、手を繰り返し握って開き、壁を登っているときのようにこわばりをほぐします。その後、下の写真にあるような運動を順番に行いましょう(撮影:Stephen Grosserode)。

これで登り始める準備ができました。必要な自信をつけるには、易しい課題を試し、力よりも技術や滑らかな動きに集中することをおすすめします。皆さん、楽しいクライミングを!











